レッスン2:重ね合わせ

アダマールゲートで「重ね合わせ」を作り、測定ヒストグラムで確率を実感する

重ね合わせ(スーパーポジション)

前のレッスンでは、Qubit が |0⟩|1⟩ が混ざった重ね合わせ になれることを学びました。 では、実際にどうやって「回っているコイン」の状態を作るのでしょうか?

アダマールゲート(H)

量子コンピュータは、Qubit に ゲート(=状態を変える操作)をかけて計算します。 重ね合わせを作る代表的なゲートが アダマールゲート(H) です。

  • |0⟩H をかける → 50%:50% の重ね合わせ(表でも裏でもあるコイン)
  • もう一度 H をかけると…なんと |0⟩戻ります

「もう一度かけると戻る」のは量子計算の大きな特徴。古典コンピュータではありえない現象です。

アダマールでコインを回してみよう

下の回路図の通り、|0⟩ にアダマールゲートを 1 回または 2 回かけてから測定します。

Tip

見てみよう - 1回 H をかけると、測定結果は 01ほぼ同じ数(50%:50%)になります。 - 2回 H をかけると、必ず 0 になります。2 回の H が打ち消し合って元の |0⟩ に戻るからです。 - スライダーを動かすと、確率の計算とヒストグラムがリアルタイムで再計算されます。これが marimo の「リアクティブ」な計算です。

なぜ重ね合わせが強いのか?

たとえば n 個 の Qubit を全部重ね合わせにすると、\(2^n\) 通りの状態が「同時に」存在できます。

  • 1 個 → 2 通り
  • 2 個 → 4 通り
  • 3 個 → 8 通り
  • 20 個 → 100万通り以上

古典コンピュータは 1 つずつしか調べられませんが、量子コンピュータは重ね合わせで「一度にたくさんの可能性を試す」準備ができるのです。

まとめ

  • アダマールゲート(H) は「重ね合わせ」を作る代表的なゲート。
  • 測定すると重ね合わせが確率に化け、01 がほぼ半々に現れる。
  • H を 2 回 かけると元に戻る(量子の干渉)。これが量子計算の不思議な力の源。

次は、Qubit 同士が「手をつなぐ」エンタングルメント を学びましょう。