Cloudflare OS 自前運用ノート

Cloudflare OS を自分のデバイス(macOS / QNAP NAS)で動かすための技術解説付きチュートリアル

Cloudflare OS 自前運用ノート

「クラウド AI OS」を、自分のデバイスで動かしてみたらどうなるか?

Cloudflare OS は、AI エージェントや 自作アプリ(Gadget)をサンドボックスで安全に動かすための「オペレーティングシステム」です。 このサイトでは、せっかく取得したこのソフトウェアをmacOS と QNAP NAS という自分のデバイス群で 導入・運用する方法を、技術的な解説とともに整理しています。

Tipこのサイトの特徴
  • 2つの動作環境 … TypeA(macOS・ローカル検証)と TypeB(QNAP NAS・常時運用)を比較
  • 技術解説つきpnpm run-local が実際に何をしているのか、内部構造まで踏み込む
  • メリット・デメリットを両面記載 … 導入する前に「すべきかどうか」を考える材料を提供
  • トラブルシューティング付き … つまづきやすい点と解決策を掲載

チュートリアル(ガイド一覧)

# ガイド 内容
1 macOS で動かす ローカル検証の最短手順と run-local の内部解説
2 QNAP NAS で運用 常時稼働セルフホストの現実的なやり方
3 Gatekeeper 連携 外部サービス(GitHub 等)との連携設定
4 トラブルシューティング 典型的なトラブルとその対処

そもそも Cloudflare OS とは

Cloudflare OS は、Cloudflare Workers 上に構築された「AI 生産性環境」で、 「OS」という言葉を二つの意味で使っています。

  1. 会社が AI で生産的になるための土台(セキュリティ面も責任)
  2. AI ワークロードを管理するランタイム(伝統的な OS がプロセスを管理するのと同じ役割)

中心となる概念は次の通り:

  • Gadget(ガジェット): AI が「あなた専用」に作る小さなアプリ。文書・スライド・アプリなどを、自分のコード & サンドボックスとして扱う。
  • Gatekeeper(ゲートキーパー): 外部サービスとの接続を中継する「ドライバ」。接続の承認・拒否・監査を一手に引き受ける。
  • Blueprint(ブループリント): 作成した Gadget を再利用可能なテンプレート(コードごと)として共有する仕組み。

メリット・デメリットを両面から考える(導入前に必読)

「自分のデバイスで動かす」ことは、いい話ばかりではありません。 導入を決める前に、両面を理解してください。

メリット(この方法に良いところ)

  • データを社内/自宅に置ける:外部クラウドに投稿せず、機密性の高い文書・データを 自分の管理下に置ける。
  • コストをコントロールできる:クラウド版の使用量課金ではなく、既存ハードウェア(NAS 等)を活用。
  • コードを自由に改変できる:Gadget のコードを自分のものとして変更し、好きなように使える (エージェントが拡張してくれる)。
  • 機能を学べる:workerd / Durable Objects / Workers ランタイムの最先端知識が身につく。

デメリット/注意すべき点

  • 本番デプロイはまだ「公式準備中(COMING SOON)」:現時点では開発用の run-local を常駐させる運用になる。「本番運用」としてのドキュメントが整っていない。
  • メンテナンス負担を自分で担う:OS・依存の更新、データのバックアップ、セキュリティ対策は すべて自己責任。
  • 認証の難易度が高い:OAuth 連携は「コールバック URL」を HTTPS で公開しないと動かないことも。 外部公開時は必ず HTTPS にする必要がある。
  • 通知・認証を逃すと危険:既定の admin アカウントを置いたまま外用に公開すると、 誰でもログインできる状態になりうる。
Warning結論を急がないで

このサイトは「導入を勧めるのではなく、両面を確認して自分で判断する」ことを目的にしています。 まず 1〜2 を一読し、どの項目が自分にとってメリット/デメリットになるかを書き残しましょう。


このノートの裏側(どうやって作ったか)

Quarto(ウェブサイト型)で作られた静的サイトです。ソースと GitHub Pages へのあげ方は リポジトリの README に記録しています。

Cloudflare OS 本体のデプロイ先(参考)

  • 公式クラウド: os.cloudflare.app/deploy から Cloudflare アカウントへ最短デプロイ
  • 上級向け: cloudflare-os-starter (Gatekeeper 込み・コード変更を伴うデプロイ用スターター)
  • 本サイトの主題: ローカル(macOS)/NAS(QNAP)で開発用 run-local を動かして検証

試してみよう(What to try)

ローカルで動かしたら、こんなプロンプトを試すと Cloudflare OS の特徴がわかります (公式 README の例を日本語化):

  • 「来週の顧客ミーティング用のスライドを作って」 → 組み込みのスライド Blueprint を利用
  • 「共同編集できるホワイトボードアプリを作って」 → ゼロから Gadget を作成
  • 「三目並べを作って」の後に「あなたは X、私は O。先手を打ったよ。あなたの番」 → エージェントと対戦
  • 「この GitHub リポジトリの issue ダッシュボードを作って」(リポジトリを添付、GitHub 連携設定済みが前提)
  • 「この Google ドキュメントのタイポを直して」(ドキュメントを添付、Google 連携設定済みが前提)

FAQ

Q. インストールするもの(Cloudflare OS の本体)は無料ですか? A. 本体はオープンソース(Apache-2.0)で無料です。自分のデバイスで動かす分には金がかかりません。

Q. 事前に Cloudflare のアカウントは必要? A. ローカル実行(run-local)には不要です。外部サービス連携や公開デプロイには Cloudflare アカウントが必要になる場合があります。

Q. QNAP だけでも動きますか? A. できます。ただし「常時稼働でしばらく使う」ためには、Docker(Container Station)で 調整が必要です。詳細は QNAP のガイド を参照。

Q. セキュリティ的に安全ですか? A. 公式はサンドボックスによる安全性を強調していますが、外部公開時は各手順を必ず確認し、 自分で責任を持って設定してください。


このサイトは、Cloudflare OS の検証メモを共有するオープンノートです。 参考:https://github.com/cloudflare/cloudflare-os